シロアリ防除の工法
シロアリは素人では発見しにくい場所に巣を形成するため、市販の殺虫剤などでは駆除が難しいのが現実です。シロアリ被害を未然に防ぐには予防・防除が不可欠となります。プロが行う代表的なシロアリ防除工法は「土壌処理法」と「木材処理法」の2種類で、それぞれいくつかの方法があり、現場の状況に応じて工法を組み合わせるなど、最適な処理方法を採用するのが一般的です。
土壌処理法
シロアリが地中から建物に侵入してくるのを防ぐために、床下部分の土壌に薬剤を散布するなどして処理する方法です。
土壌処理法には、おもに次のような工法があります。
散布法
床下の土壌や土間コンクリート部分に薬剤を散布する工法です。
加圧注入法
注入器を用いて土壌に薬剤を加圧注入する工法です。玄関や浴室などのコンクリート下の土壌処理に多用されています。
混合法
掘り起こした土壌に薬剤を混ぜ合わせて埋め戻す工法です。
皮膜形成工法
シロアリの侵入を阻止するために、薬剤によって床下の土壌と土間コンクリート部分に皮膜を作る工法です。
発泡施工法(特殊工法)
床下の土壌面に発泡させた薬剤を処理する工法で、床下が狭い場合に適しています。
土壌表面シート工法
床下の土壌面に防蟻効果の高いシートを敷設する工法です。
木材処理法
床下の木材表面に薬剤を吹き付けてシロアリの食害を防ぐ方法です。シロアリの侵入を完全に阻止するために、特に割れ目や接合部などを念入りに処理する必要があります。
木材処理法には、おもに次のような工法があります。
吹き付け処理法
ノズルを使って木材の表面に薬剤を吹き付ける工法です。
塗布処理法
ハケなどを使って木材の表面に薬剤を塗布する工法です。
穿孔注入処理法
ドリルで木材に穴を開け、そこへ薬剤を注入する工法です。