ネズミによる被害例
ネズミによる被害には様々なものがあります。例えば噛まれて怪我をしたり、病気やアレルギーの要因となったり、停電や火災の原因となるケースもあります。
負傷
ネズミは用心深い点があることから、大人がいる家屋と比べて赤子や高齢者しかいない場合、強気に攻撃を仕掛けることもあります。ネズミに噛まれた傷は治癒が難しいものもあるため、注意が必要です。
アレルギーと鼠咬症
ネズミに噛まれることで、鼠咬症(そこうしょう)という病気に感染することがあります。ネズミの持つスピロヘータなどの細菌が噛まれた傷口から人体に侵入し、肺炎や胃潰瘍や肝炎を発症させるものです。
他にもアレルギーの急激な反応として知られる「アナフィラキシーショック」の要因になることもあります。
特にドブネズミは攻撃してくることもあるため、見かけたとしても近づかないようにすることが自身の身を守るための重要なポイントとなります。
ネズミと病原菌
ネズミは噛み付くことによる負傷やアレルギーなどの被害の他にも、ネズミの身体に存在する細菌やダニやノミを媒体として、人間の身体に様々な病気を感染させることもあります。
サルモネラ菌
ニュースなどで食中毒が取り上げられる際に、原因となることが多い細菌です。サルモネラ菌はネズミの身体やフンに多く含まれるため、仮に触れてしまった場合、食中毒やチフスに感染するケースもあります。
ハンタウイルス
ハンタウイルスは、ネズミのフンに存在する細菌です。腎症候性出血熱やハンタウイルス肺症候群といった病気の感染源となります。
ツツガムシ病
ネズミの身体に生息するダニによって発症する病気です。ダニに刺されることで身体に傷がつけられ、発疹や高熱といった症状が起こります。
ペスト
14世紀のヨーロッパで大量の死者を出したことで知られるペストも、ネズミを媒介として発症する病気です。特に海外旅行の際に注意したい病気と言えるでしょう。
停電や火災の原因
ネズミは歯の長さを適度に保つために硬いものをかじる習性があるため、かじる物によっては停電や火災の原因となることもあります。
停電
ネズミは気温10℃以下の場所では動きを止めてしまうため、暖かい場所に活動拠点を作ります。例えば飲食店などの大きな配電盤や、天井裏にある断熱材はネズミにとって大好物とも言える場所です。
天井裏や配電盤にはネズミがかじるのにちょうど良い太さの電気ケーブルが大量に存在することから、ネズミがこのケーブル類をかじることで、停電が発生することもあります。
他にもオフィスや一般家庭などで、インターネット回線のケーブルがネズミにかじられて断線してしまい、重要なデータのやり取りができなくなることも考えられます。
火災
天井裏や配電盤を活動拠点とするネズミは、停電や回線ケーブルの断線の他にも、漏電や火災の原因となることがあります。
基本的には電気ケーブルには絶縁体が巻かれているため、通常の使用においては漏電することはありませんが、ネズミにかじられてむき出しの線となった場合、漏電のリスクが高まります。漏電することで、ケーブルからは火花が発生し、周囲に燃え移ることで火災を引き起こします。
その他、漏電したケーブルをかじったネズミが感電死してしまい、その死骸を火元とした火災が起きることもあるようです。